銀歯に注目してみましょう!

もし奥歯に被せ物をしなければならなくなったら?あなたならどちらを選びますか?

1.保険の銀歯
2.自由診療の自然な歯

「銀歯」を選択された方、その理由は?と尋ねるとほとんどの方がこれら4つの中にあてはまります。

1.笑っても見えないから
2.見た目は気にしないから
3.費用をおさえたいから
4.保険適用の素材だから悪い事はないはず

銀歯保険で診療を受けることが当たり前の日本、何も考えずに「保険適用」を選ぶ傾向にあります。けれど当院では「保険でいいよ」とおっしゃる方にも保険外の素材についてもお話をしています。その理由はただひとつ、歯を大切にしてほしいから。

歯はむし歯などで傷んでしまったらもとに戻りません。そして削ってしまったらもう元には戻せないのです。もちろん神経も同じです。とってしまったらもう元には戻せないのです。

私たちはできるだけ歯を削りたくありません。神経も取りたくありません。少しでも長く自分の歯で過ごして頂きたいと考えています。「保険診療」の役割は、必要最低限の治療で「歯の機能をとりあえず回復させる」こと。自然な美しさ、今後のむし歯のなりにくさ、歯垢のつきにくさ、変色(着色)、そうしたことに重きを置くわけではなく、今、むし歯をなくして噛んで食事がとれるように回復させること...それだけです。対して「自由診療」はもちろん審美性の高さも魅力ですが、一番の魅力は歯を永く大切に保つために用意された選択肢だからといえます。

銀歯ってどんなもの?ちょっと注目してみませんか?
<メリット>
保険適用のため費用が安い。そして素材としてみると金属なので強度が強い。

<デメリット>
色が目立つ。長期使用で金属アレルギーになる可能性があります。口の中は高温多湿、そして歯の中にも水分は含まれています。そしてその状況下では金属が錆びていくのを踏みとどまらせることはできません。時間の経過で金属が錆びて溶け出すことで歯との適合性が悪くなり、そこに入り込んだむし歯菌が詰め物の中で繁殖、知らないうちに歯がむし歯に侵されていく、そんなことが起こります。そして、溶けだした金属が歯や歯ぐきの変色を引き起こす可能性もあります。

メリットで挙げた強度についてもデメリットがあります。それは天然歯の強度は「400Mpa」。対して保険の人工歯の強度は「800〜900Mpa」。倍ほどもあるその違いが生みだす結果は...噛んだ振動が歯に伝わり、歯根への負荷がかかる、そしてその比重の大きさによって、歯を支えている歯根膜にも重さがかかり、歯根膜が痛みやすいといったマイナス面も挙げられます。そして噛み合う対合の天然歯はその強度に負けてしまい、歯ぎしりなどの癖のある方は大切な天然歯が痛んでしまう恐れがあります。

オールセラミック自由診療の素材になりますが、当院はセラミック専門のセラミストが作る人工歯「オールセラミック」をおススメしています。保険がきかないので3割負担というわけにはいきません。けれど、保険は安いように思いますが、見えているのは「負担金だけ」だから保険との差がより激しくなり、自由診療が高く感じてしまうのかもしれません。

何がいいの?それは素材の持つ特性。天然歯に近い強度(400Mpa)、セラミックの素材特性である傷つきにくさ、金属アレルギーの心配もなく透明感、自然さ、歯の細かい部分の微妙な色合いの再現など美しさも群を抜いています。そうして高いの?それは全てに工程と手間、高品質な素材、熟練の技術、歯科医が形成した土台により適合するように収縮率を考えて作業を進めています。そして自分の歯のように自然に見えるようにシェードテイクという色を正しく確認するために技工士自ら口腔内撮影を行い、歯にはステインで着色するなど、言い出すときりがない「こだわり」がつまっているからです。

自由診療は部位や生活習慣、体質などによって素材の選択肢の数が変わってきます。当院では選択肢を掲示し相談の上、患者様に選んでいただきます。そして選んだ素材によってより適合のよい削り方があるのです。より良い知識と技術をご提供したい。だからこそ「保険希望」の方にも「本当に保険でいいのか?」を素材のメリットデメリットをご説明し、ご納得いただいてから再度選んで頂きたい。「後悔のない人工歯を選んでいただきたい」と思っています。

過去の保険適用で一般的な「歯の詰め物」:水銀アマルガム(銀の詰め物)
素材 50%と高濃度な水銀と銀・スズ・銅・亜鉛などで構成されている合金
メリット 加工が容易 殺菌性が長けており、安定した合金とされている
特徴 口腔内で劣化し、腐食しやすい傾向がある
問題点 アマルガム中の水銀は絶えず蒸発していること
水銀の沸騰温度は25°C
詰めてすぐと除去時の水銀の蒸散放出量:20~30μg
そのタイミング以外:1日平均1~10μg
他に、物を噛む際など摩擦が生じた時にもその熱で水銀を含んだ蒸気を発生するともいわれている
示唆されること 次第に分解され、水銀の粒子や水銀の蒸気が体内に流出、自覚のないままに吸収され、腎臓、肝臓、脳などに蓄積される可能性が示唆されている
アマルガムの
腐食の理由
唾液が電解液として作用
果物・野菜・コーヒー・お茶などを要因とする「酸」による化学反応

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